車の期日を無料で管理

車検と一緒にやっておくとお得な整備項目ベスト7

整備工場のリフト上で車両を囲む複数の整備士が同時並行で車検整備を進めているシーンのイラスト
車検で車を預けているタイミングにまとめて整備すると、重複工賃・代車代・部品セット割引で費用を抑えられる場合がある
車検#車検#整備#メンテナンス#抱き合わせ#節約
公開:2026-08-11更新:2026-10-15読了目安:約 6 分

車検と一緒に整備を頼むと、重複工賃・代車代・同時施工割引で費用を抑えられる場合があります。法定の 24ヶ月点検との関係、まとめて頼みたい整備 7 項目と優先順位、断ってよい整備の見極め方を、国土交通省の案内と道路運送車両法・自動車点検基準に沿って解説します。

1. なぜ車検と一緒にやるとお得?

最初に言葉を整理しておきます。車検(継続検査)は、検査の時点で車が安全・環境の基準に適合しているかを国がチェックするもので、次の車検までの安全を保証するものではありません2。これとは別に、マイカー(自家用乗用車・軽自動車)の使用者には、1 年ごとに 29 項目、2 年ごとに計 60 項目の定期点検整備が義務付けられています14。

実際には、車検の入庫に合わせて整備工場にこの 2 年ごとの定期点検(いわゆる 24ヶ月点検)もまとめて頼む人が多いと思います。ただ、法律上は別のもので、車検を先に通して点検整備をあとで行う「前検査(後整備)」という受け方もあります3。この記事の「車検と一緒に」は、車検と 24ヶ月点検で車を預けるタイミングに、ほかの整備もまとめて頼むことを指しています。

整備を別の日に頼むと、そのたびに車を預ける手間がかかります。まとめて頼むと、次のような点で費用や手間を抑えられる場合があります。

  1. 作業が重なる分の工賃
    自家用乗用車の 2 年ごとの定期点検には、ブレーキ・パッドの摩耗やタイヤの状態の点検が含まれています5。同じ入庫でブレーキフルード交換やタイヤローテーションも頼むと、業者によっては、単体で頼むより工賃が抑えられることがあります。
  2. 代車代・手間の削減
    整備のたびに車を預ける手間や、代車費用(あるいはレンタカー代)を 1 回分にまとめられます。
  3. 部品代・油脂類のセット割引
    整備工場によっては「車検同時施工キャンペーン」などで、オイルやバッテリーなどの部品代自体を割引してくれる場合があります。
パターン各項目の工賃代車代・預け手間合計
別タイミングで 3 回依頼項目ごとに工賃がかかる毎回必要(計 3 回)時間・費用とも重なりやすい
車検と一緒に 3 項目依頼作業が重なる分を割り引く業者もある1 回で完結(車検中)まとめた分だけ抑えられる場合がある

どれだけ安くなるかは、整備の内容と業者でかなり変わります。正直なところ、「まとめると平均でいくら浮く」と示した公的なデータは見つけられませんでした。見積もりのときに「別々に頼んだ場合と比べてどれくらい違うか」を聞いてみるのがいちばん確実です。

2. 一緒にやっておくと得な整備項目ベスト 7

交換の時期は、車種やエンジン、使い方によって違います。国土交通省も、定期点検の項目は点検整備記録簿に示され、メーカーが用意するメンテナンスノートに添付されていると案内しています1。以下では一律の年数や距離は書かず、自分の車の時期はメンテナンスノート(または取扱説明書)で確かめる前提で、車検と一緒に頼む理由をまとめました。

車検と一緒に依頼したい 7 種類の整備部品(エンジンオイル・ブレーキフルード・エアコンフィルター・ワイパーゴム・バッテリー・タイヤ・クーラント)をカタログ状に並べたイラスト
この記事で取り上げる 7 項目。どれも車検で車を預けるタイミングにまとめて依頼できる

① エンジンオイル + オイルエレメント交換

  • 時期:メンテナンスノート・取扱説明書に書かれた距離と期間で確認
  • 理由:オイルの量はふだんの日常点検で見る項目です5。交換は入庫のついでに済ませると、オイル交換だけのために別の日に出向く手間が省けます

② ブレーキフルード交換

  • 時期:メーカーが指定する交換時期をメンテナンスノートで確認
  • 理由:定期点検ではブレーキのホース・パイプの漏れや、マスタ・シリンダなどの液漏れを点検します5。ブレーキまわりを見てもらう同じ入庫で交換まで済ませておくと効率的です

③ エアコンフィルター交換

  • 時期:取扱説明書で確認(風量の低下やにおいが交換のサイン)
  • 理由:定期点検の表にある「エア・クリーナ・エレメント」はエンジンが吸う空気のフィルターです5。車内のエアコンフィルターは別物なので、気になるなら自分から頼んでおくと確実。花粉症の方は花粉の季節の前がおすすめ

④ ワイパーゴム交換

  • 時期:拭きムラ・すじ・ビビり(引っかかり)が出てきたら
  • 理由:ワイパーの払拭状態は、マイカーの日常点検の項目に入っています5。雨の日の視界に関わるので、傷んでいれば入庫のついでに替えてもらうと楽です

⑤ バッテリーチェック + 必要なら交換

  • 時期:使い方で寿命が大きく変わるため、年数より診断結果で判断
  • 理由:定期点検ではバッテリの「ターミナル部の接続状態」を見ます5。性能そのものはテスターで診断するので、テスター診断をしてくれる業者なら車検のついでに頼んでおくと、寒い季節の前に安心できます

⑥ タイヤローテーション + 空気圧調整

  • 時期:取扱説明書で確認(偏摩耗が目立つなら早めに)
  • 理由:定期点検には「タイヤの状態」や「ホイール・ナット及びホイール・ボルトの緩み」の点検が含まれます5。タイヤまわりを見てもらう同じ入庫でローテーションも頼むと、偏摩耗を防いでタイヤを長持ちさせやすくなります

⑦ 冷却水(クーラント)補充 or 交換

  • 時期:クーラントの種類によって交換時期が大きく違うため、自車の指定をメンテナンスノートか取扱説明書で確認
  • 理由:定期点検では冷却装置の「ファン・ベルトの緩み及び損傷」と「水漏れ」を点検します5。オーバーヒートを防ぐためにも、夏前に車検があるなら一緒に見てもらうと安心です

3. 優先順位の付け方

7 項目をすべて一度に頼むと、追加の費用はそれなりの額になります。予算が限られている場合は、安全性 > 寿命 > 快適性の順で考えるのがおすすめです。

優先度整備項目理由
安全性(最優先)ブレーキ(パッド・フルード) / バッテリー(テスター診断で寿命間近) / タイヤの状態止まる・走る・動かすに直接関わる
寿命エンジンオイル / 冷却水故障の予防
快適性ワイパー / エアコンフィルター快適性(ワイパーの拭きムラがひどいときは早めに)
安全性を頂点に寿命・快適性へと降りていく整備優先度の 3 段ピラミッド図
予算に限りがあるときは、安全に直結する項目から順に考えると迷いにくい

4. やらなくていい整備の見極め方

「車検時に勧められたけど、実は今すぐやらなくても問題ない」予防整備もあります。ただ、部品の残量や交換距離の基準は車種で違うので、ここでは数値ではなく判断の考え方を挙げます。

整備項目様子見でも良いケース(次回点検へ繰り越し)
ブレーキパッド整備士が測った残量が、次の点検までの走行予定を考えても使用限度に十分な余裕があると説明を受けた
バッテリーテスター診断で「良好」判定、かつエンジン始動に違和感がない
タイヤスリップサインが出ておらず、ひび割れ・偏摩耗も見られない
ベルト類(ファンベルト等)表面にひび割れ・鳴き・損傷がない
スパークプラグ走行距離がメンテナンスノートの交換時期に達しておらず、始動も良好

ちなみにスパークプラグは、白金プラグやイリジウム・プラグなら、定期点検の「点火プラグの状態」の点検自体を省略できると点検基準に書かれています5。また、マイカーで 1 年あたりの走行距離が 5,000km 以下の場合は、前回の点検を行っていれば、ブレーキ・パッドの摩耗など一部の項目を省略できます15。見積もりに「点検で見つかった交換」とあったら、どの項目の結果なのかを聞いてみてください。

5. 業者への伝え方のコツ

整備内容を絞りたい場合の、業者へのスマートな伝え方:

整備工場のカウンターで見積書を指しながら整備士に整備範囲を相談しているイラスト
「今やるべき整備」と「次回でよい整備」を分けて見積もってもらうのが交渉の起点(見積書の金額はイメージで、実際の費用は車種・業者で異なる)

良い伝え方

  • 「優先度の高いものだけ、今回は予算 ○○ 円までで進めたい」
  • 「これは今やらないと危険ですか?それとも次回で大丈夫ですか?」
  • 「保安基準に関わる修理と、予防整備を分けて見積もってほしい」

悪い伝え方

  • 「整備は何もしないでください」
    → 保安基準に適合しない箇所の修理まで断ることになり、そのままでは車検に通らない4
  • 「予防整備は全部いらない」
    → 寿命が近い項目までスキップしてしまい、車検直後に故障リスクが高まる

「保安基準に関わる整備は必要な分だけ」「予防整備は優先度の高い項目だけ」と切り分けて伝えると、業者も対応しやすくなります。良い関係を作っておくと、本当に必要な整備とそうでないものを率直に教えてくれます。

ちなみに、点検整備記録簿は車に備え置き、点検や整備をしたら記載することが使用者に義務付けられています(道路運送車両法 第49条)4。マイカーの場合、保存期間は記載の日から 2 年間です(自動車点検基準 第4条第2項)5。この記録があれば「前回○○交換したから今回はやらなくていい」という判断がすぐできます。私自身、紙の整備記録簿が見当たらなくて、業者の言うままに重複整備をしたことがあります。Garage mgr(ガレージマネージャー)のような期日管理アプリで部品交換履歴も合わせて管理しておくと、整備の重複を防げて節約できます。

6. よくある質問

よくある質問

Q.車検時に追加の予防整備をすべて断ることはできる?

A.
保安基準に適合しない箇所の修理を除けば、予防整備は断れます。継続検査で保安基準に適合しないと認められると車検証は返付されない(道路運送車両法 第62条)ため、灯火類が点灯しない、ブレーキの効きが足りないといった箇所は、直さないと車検に通りません。一方、エアコンフィルターの早め交換のような予防整備は、断っても車検の合否には関係しません。なお、24ヶ月点検(定期点検整備)は車検とは別に使用者に課された義務(同法 第48条)なので、予防整備を断ることと、点検そのものを省くことは分けて考えてください。

Q.一度断った整備を後でやってもらうのは可能?

A.
可能です。ただしその時点で別途工賃と、場合によっては代車代がかかるため、まとめて頼んだときのような工賃の重なりは期待できません。

Q.ディーラーと民間整備工場、整備の質に差はある?

A.
メーカー純正部品の入手や車種ごとの情報ではディーラーが有利、費用の面では民間整備工場が有利、という棲み分けが一般的です。輸入車や特殊な装備を積んだ車はディーラーのほうが確実で、一般的な国産車なら民間整備工場でも対応できることが多いでしょう。

Q.整備記録簿は何のためにある?

A.
まず、点検整備記録簿を車に備え置き、点検や整備のたびに記載することは使用者の義務です(道路運送車両法 第49条)。実務の面でも、(1)次回の車検・点検時の判断材料になる(「前回○○交換済み」を示せる)、(2)売却時に整備の履歴を示す資料になる、(3)メーカー保証を使うときに、適切に点検していたかの確認に使われる場合がある、といった役割があります。紙の記録簿は紛失しやすいので、写真を撮っておく、あるいはアプリ等でデジタル管理しておくと安心です。

Q.交換部品は純正と社外品のどちらを選ぶべき?

A.
ブレーキ・タイヤ・足回りなど安全に直結する部品は、純正または純正同等品を選ぶのが無難です。一方でワイパーゴムやバッテリーのように交換が容易な消耗品は、社外品でも十分なことが多く費用を抑えられます。いずれの場合も保安基準を満たしている必要があるため、社外品を使うときは「保安基準に適合するか」を業者に確認してから決めてください。

オイル交換そのものの時期の考え方はオイル交換の頻度は距離と期間どちらで判断?、車検費用そのものを抑える方法は車検費用を安く抑える方法5選|値切れる費用・値切れない費用で解説しています。交換履歴をGarage mgr(ガレージマネージャー)に残しておくと、次回の見積もり時に「前回いつ何を交換したか」をすぐ示せます。

整備履歴と車検期日をまとめて管理できるアプリ

オイル交換・ブレーキフルード・バッテリー等の部品交換履歴を Garage mgr(ガレージマネージャー)に登録しておけば、次の車検見積もり時に「前回いつ何を交換したか」がひと目で分かり、業者との交渉材料に使えます。車検満了日やオイル交換の次回時期はお使いのカレンダーアプリに連携でき、期日の 30 日前に通知が届きます。無料・アカウント登録不要・データはお使いの端末内に保存されます。

出典・参考情報

この記事をシェア